武尾プロフィール
九州大学生体防御研究所
准教授
E-mail:
makoto.takeo(at)bioreg.
kyushu-u.ac.jp
研究について
大学3年生の講義で発生学を受講し、「なぜ1個の細胞から、塩基の羅列である遺伝情報を基に、多様な形態の生物が形作られるのか」に興味を持つようになり、特に体の状態に合わせて失われた部分をちょうどよく作り直す「再生現象」に惹かれ研究の世界へ入りました。
博士課程では北海道大学・栃内研究室で全身再生可能なヤマトヒメミミズをモデルに、再生特異的遺伝子の探索を行っていました。長い間雪に閉ざされる北海道では、春の訪れがとてもうれしく、雪が解けて温かくなるころには陽気に誘われ、大学構内で研究には関係のないプラナリアやミミズの採取などをしていたら、学位取得まで標準年限の倍近くかかってしまったのも今では良い思い出です。
2008年に学位取得後はニューヨーク大学伊藤研究室にポスドクとして7年半所属し、毛包色素幹細胞とマウスの指再生に関する研究を行いました。私が参加した当時、伊藤研は立ち上げ直後でやる気があふれており、非常に充実した研究生活を送ることができました。また、研究だけではなく、研究者として生きていくうえでの心構えと技術を取得できたことは、大きな財産となっています。
2016年に帰国し、理化学研究所多細胞システム形成研究センター、のちに改組により生命機能科学研究センター 辻研究室に研究員として参加し、毛包上皮幹細胞・器官形成に関する研究を行いました。
2024年1月より、九州大学生体防御医学研究所の准教授として着任しました。恵まれた生医研の研究環境を生かして、研究のフィールドと見識を広げていけたらと思います。
プライベートについて
青森県川内町(現 むつ市)出身。電車は通っておらず、バスも1日数本、徒歩圏内に海、山、川がある自然豊かな環境で育ちました。幼少時代は野山は駆け回らず、完全なインドア派でテレビっ子でした。今も出不精のテレビっ子です。
職歴
2024 - 現在
九州大学 生体防御医学研究所
准教授
2016 - 2023
理化学研究所
生命機能科学研究センター(BDR)
辻研究室
研究員→2019年より上級研究員
研究テーマ:毛包上皮幹細胞の生体外培養方法の確立
器官形成過程の4次元動態解析
2008 - 2016
New York University School of Medicine
Department of Dermatology
伊藤研究室
研究テーマ:毛包色素幹細胞の制御機構
マウス指再生メカニズムの解明
学歴
2003 - 2008
北海道大学大学院
理学研究科生物科学専攻(生物学)博士後期課程
栃内新研究室
研究テーマ:ヤマトヒメミミズの再生における分子生物学的研究
2001 - 2003
北海道大学大学院
理学研究科生物科学専攻(生物学)博士前期課程
栃内新研究室
研究テーマ:ヤマトヒメミミズの再生における分子生物学的研究
1997 - 2001
弘前大学
理学部生物学科
石田幸子研究室
研究テーマ:プラナリアの頭部再生遺伝子の探索