九州大学 生体防御医学研究所
皮膚再生老化学分野(佐田研)へようこそ!
人生100年時代を健やかに生きる社会の実現を目指して
〜ステムセルバイオロジーの視点から皮膚再生・老化の本質に迫る〜
組織幹細胞は臓器の再生や修復に働き、再生医療の優れた細胞ソースとして期待されています。近年では、組織幹細胞の機能低下や破綻が、がんや疾患、老化を引き起こす可能性も示唆され、基礎・応用の両面からの統合的理解が求められています。私たちは、皮膚をモデルとし組織幹細胞ダイナミクスの視点で臓器再生・老化機構の解明と制御に関する研究を行っています。幹細胞不均一性の維持と破綻を左右する分子基盤を明らかにし、臓器の永続的な再生とレジリエンス維持を可能とするためのストラテジーを創出することを目指しています。
皮膚幹細胞の研究分野は、新しい概念や最先端技術が日々更新され、幅広い興味の方が楽しんで研究に取り組めると思います。佐田研究室は、遺伝子改変マウスを用いたアプローチを得意としますが、糖鎖工学やバイオエンジニアリング、オミクス解析、代謝、炎症、エピゲノムなどなど・・・、異分野の知識や技術を取り入れながら多角的に解析を行っています。Science without bordersを合言葉に、サイエンスを盛り上げていきましょう。
生医研は、九大病院の馬出キャンパスにあります。テクノロジーとバイオロジーの共同研究をやりやすく、アクティビティの高い研究所です。博多の中心街や空港からのアクセスもよく、研究、生活共に素晴らしい環境だと思います。
大学院生とテクニカルスタッフ(技術補佐員)を随時募集しています。皮膚科学や老化、再生医療、組織幹細胞に興味のある人、研究が楽しい!と思う人、ぜひ一緒に研究しませんか?
医学系の大学院ですが、理学部、工学部出身の方も歓迎です。国際的な環境の中研究ができるので、留学に興味がある方や英語の勉強をしたい方などにもおすすめです。ぜひ研究室見学にもお越しください。
最新ニュース
PUBLICATION
2025年10月8日
レビュー論文が Current Opinion in Cell Biology に掲載されました。
「New insights into signaling networks coordinating epidermal stem cell regulation in skin regeneration and aging」
本総説では、代謝・力学・炎症性の3つのシグナルがどのように表皮幹細胞を制御し、恒常性・組織再生・老化に関与するかを概説しています。また、これらのシグナルの破綻が病的な皮膚リモデリングを引き起こすメカニズムや、幹細胞機能回復に向けた新しい介入戦略についても議論しています。
本文はこちらから: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0955067425001322
LAB NEWS
2025年10月1日
熊本大学からのメンバーのWency、Thisakorn、Tomsonが博士課程を終えました。4年間一緒に研究をできて楽しかったです。10月からは新メンバーとして研究生GuangqiとYifanを迎えました。頑張ってやっていきましょう。
MEETING
2025年7月22日
生体防御医学研究所(生医研)のリトリートが開催され、当研究室からManhが口頭発表、Trisha、Hinata、Ikutoがポスター発表を行いました。TrishaはExcellent Poster Presentation Awardを受賞しました。おめでとう!研究所内で行われている研究の相互理解と人的交流が深まり、とても有意義な時間となりました。
MEETING
2025年6月14日
博士学生のThisakorn、Manh、Trishaが、香港で開催されたISSCR 2025 Annual Meetingに参加し、ポスター発表を行いました。ポスターでは多くの人とディスカッションできたようで、色々なフィードバックをいただきありがとうございました。Trishaはトラベルアワードを受賞しました。
MEETING
2025年6月8日
Venturaで開催された皮膚のGordon Research Conferenceに参加し、佐田が口頭発表、石川がポスター発表を行いました。最先端研究に触れ、活発な議論ができた有意義な会でした。
MEETING
2025年6月1日
博士学生のWencyが、Cold Spring Harbor Laboratory Symposium on Quantitative Biology, Senescence & Agingに参加し、ポスター発表を行いました。老化に関する研究を聞け、有意義な機会になりました。
MEETING
2025年5月7日
Dr. Chen-Hui Chenに招待していただき、台湾のAcademia Sinicaで講演を行いました。ファカルティーメンバーとのF to F、学生や若手研究者とのランチ会、観光や博物館など、充実した滞在になりました。
研究所の皆さんが基礎研究や異分野の共同研究を楽しみ、質の高い研究をアクティブにしている様子を見て、私も刺激になりました。さまざまな視点からのプロジェクトの議論もでき、ありがたく思います。
実は台湾は初だったので、食事や街の雰囲気、伝統と最新技術の融合がユニークで楽しく過ごさせていただきました。